「フィールドエンジニア」と「カスタマーエンジニア」、何が違うの?それぞれの役割を徹底比較!
「フィールドエンジニア」と「カスタマーエンジニア」
どちらも顧客先で技術的なサポートを行うエンジニアですが、この二つの職種の違いを正確に説明できますか?
「呼び方が違うだけで、仕事内容は同じようなものでしょう?」と思っている方もいるかもしれません。確かに共通する部分も多いのですが、実はそれぞれに担う役割や求められるスキルに違いがあります。
今回は、そんなフィールドエンジニアとカスタマーエンジニアの違いについて、それぞれの仕事内容や特徴を比較しながら詳しく解説します!キャリア選択の参考に、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも、どんな仕事?それぞれの定義と主な業務内容
まずは、それぞれのエンジニアがどのような仕事なのか、基本的な定義と業務内容を見ていきましょう。
フィールドエンジニア(Field Engineer: FE)
- 主な役割: 顧客の現場に出向き、自社製品やシステムの導入・設置、定期的な保守・メンテナンス、故障時の修理など、物理的な作業を伴う技術サービスを提供します。製品が最適な状態で稼働するように維持することが主なミッションです。
- 具体的な業務例:
- 新しい機器やシステムの設置、配線、設定作業
- 定期点検、部品交換、予防保全
- 機器の故障診断、修理、交換作業
- 現場でのトラブルシューティング
- 作業報告書の作成
カスタマーエンジニア(Customer Engineer: CE)
- 主な役割: 顧客に対して技術的なサポートやコンサルティングを提供し、顧客満足度の向上を目指します。製品やサービスの導入支援、操作説明、トラブルシューティング、技術的な問い合わせ対応など、顧客とのコミュニケーションを通じて問題解決を図ることが重視されます。
- 具体的な業務例:
- 製品導入時の技術的なアドバイス、トレーニング
- 電話やメール、場合によっては訪問による技術サポート
- リモートでのトラブルシューティング、障害対応
- 顧客からの技術的な問い合わせへの回答
- 顧客のニーズや課題のヒアリング、製品改善へのフィードバック
- アップセルやクロスセルの提案(企業による)
ここが共通点!二つのエンジニアに共通する要素
名称や主眼は異なりますが、共通する点も多くあります。
- 顧客のもとへ足を運ぶ: オフィス外での活動が基本です。(カスタマーエンジニアはリモート対応の比重が高い場合もあります)
- 技術的な知識が不可欠: 取り扱う製品やシステムに関する深い知識が求められます。
- 問題解決能力: 顧客が抱える問題を的確に把握し、解決へと導くスキルが必要です。
- コミュニケーション能力: 顧客と良好な関係を築き、要望を正確に理解するコミュニケーション能力が重要です。
ここが違う!フィールドエンジニアとカスタマーエンジニアの相違点
では、具体的にどのような点が異なるのでしょうか。主な違いを比較してみましょう。
特徴 | フィールドエンジニア (FE) | カスタマーエンジニア (CE) |
---|---|---|
主たる目的 | 製品・システムの物理的な維持管理、安定稼働 | 顧客満足度の向上、技術的な問題解決を通じた顧客支援、関係構築 |
作業の焦点 | 機器の設置、保守、修理といった「モノ」に対する技術的作業が中心 | 顧客の抱える課題解決、技術的な疑問への対応など「コト」に対するサポートが中心 |
求められるスキル(比重) | 高度な技術スキル、ハードウェア知識、迅速なトラブルシューティング能力 | 高いコミュニケーション能力、ヒアリング力、説明力、課題解決能力、幅広い製品知識 |
対応範囲 | 特定の製品や機器に特化していることが多い | 製品単体だけでなく、システム全体や関連サービスまで幅広く対応することも |
顧客との関わり方 | 作業を通じた限定的な関わりが中心になることも | 継続的なコミュニケーションを通じて、長期的な関係性を築くことが重視される |
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企業による呼称や業務範囲の多様性
重要な点として、これらの呼称や業務範囲は、企業や業界によって異なる場合があるということです。「サービスエンジニア」という名称で、フィールドエンジニアとカスタマーエンジニア両方の業務をカバーしている企業もあれば、明確に役割を分けている企業もあります。また、外資系企業と日系企業でも呼称のニュアンスが異なることがあります。
そのため、求人に応募する際やキャリアを考える際には、名称だけでなく、具体的な業務内容をしっかりと確認することが大切です。
あなたはどっち向き?それぞれのエンジニアに向いているタイプ
フィールドエンジニアに向いている人
- 機械や電子機器を触るのが好きで、物理的な作業が得意な人
- 一つの技術を深く掘り下げたい探求心のある人
- 突発的なトラブルにも冷静に対応できる人
- フットワークが軽く、様々な現場で働くことに抵抗がない人
カスタマーエンジニアに向いている人
- 人と話すのが好きで、相手の課題を丁寧に聞き出すことができる人
- 分かりやすく説明する能力に長けている人
- 顧客の成功を支援することにやりがいを感じる人
- 幅広い知識を身につけ、柔軟に対応したい人
もちろん、これはあくまで一例であり、両方の素養をバランス良く持つ人材も活躍しています。
まとめ:違いを理解して、自分に合ったキャリアを選ぼう!
フィールドエンジニアとカスタマーエンジニアは、どちらも顧客の最前線で活躍する重要な技術職です。
- フィールドエンジニアは、製品やシステムの「安定稼働」を物理的に支えるスペシャリスト。
- カスタマーエンジニアは、顧客の「困った」に寄り添い、技術的なサポートを通じて「満足」を提供するプロフェッショナル。
それぞれの役割や求められるスキルの違いを理解することで、ご自身の適性や目指したいキャリアパスに合った選択ができるはずです。
もし、あなたが技術でお客様の役に立ちたいと考えているなら、これらの職種は非常にやりがいのある魅力的な選択肢となるでしょう。企業の募集内容をよく確認し、自分に最適な道を見つけてくださいね!
